昨日、新聞で読んだのだったかネットで見たのだったか忘れたのですが、
「我が社でははんこなくして腱鞘炎(けんしょうえん)」と書いた川柳のような書き込みを見ました。
今盛んにハンコの押印を行政文書などからなくすと政府が言っていますね。
「「行政手続きの99.247%で押印廃止」河野大臣が明らかに “霞ヶ関の慣行”も」などと言って自分達の成果を誇っています。
そもそも、99.247%と言う数字に胡散臭さを感じるのですが、それはさておき。
単に押印を廃止しただけでは、押印に変わるサインなどが増えるだけですよね。
となると、多くの日本の会社で経験したように、「はんこなくして腱鞘炎(けんしょうえん)」と言う事になってしまうんですよね。
私の以前いた外資系の会社でも、業務フローが日本の伝統的な流れのままだったこともあり、多くの業務でサインでの承認を行なっていました。
部長職などの役職者は、朝からサインばかり行なっていた記憶があります。
一方、別の外資の会社では、業務フロー自体がディジタル化されていてサインも印鑑も無し。
画面を見たら承認したことになり、承認したくなければ理由をつけて差し戻し処理を行なっていました。
そして、業務に関係のある書類しか送信されてこないフローになっていたので、すべての書類に承認の判断をする必要がありません。
それぞれの人の業務自体が明確に区分されていて、自分の業務に関係のある書類だけに承認をすると言うフローが出来ていました。
もちろん、承認した人には責任もついてきます。
結局、印鑑をなくしたからと言って業務をしっかりと見直さないと、押印が別の手段になるだけで何も変わらないのです。
99.247%などと言ってパフォーマンスを誇っている政治家自身が変わらないと何も変わらないですね。